思春期と倦怠期

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君は「心でっかち」な人間か?

こんにちは、カイジファイナルゲームを見て気分がいいコジマです!

 

昨年、卒業論文を提出したのですが、執筆途中で面白い本を見つけたので紹介したいと思います。

 

それが、こちらの2冊です!

 

心でっかちな日本人 ――集団主義文化という幻想 (ちくま文庫)

心でっかちな日本人 ――集団主義文化という幻想 (ちくま文庫)

 

 

なんか社会学っぽい本ですよね。その通りです。 

 

この中でも一際目を引く、心でっかちという言葉について今日は説明していこうと思います。

 

「心でっかち」を一言で説明するならば

 

現代社会の問題を全て『心の荒廃』で説明できると考える」(山岸 2011: 41)こと

 

です。

 

本の中では例えとして、

「最近、若者による凶悪犯罪や殺人が増えている」

「それは若者がキレやすくなっているからだ」(心の荒廃)

「なんでそうなったのかと言うと教育が悪いからだ!」(荒廃した理由を探す)

 

といった考え方を辿る人を「心でっかちな人」とされています。

(ちなみに、100年くらいの長期で見ると、当然ながら戦後と比べて若者の殺人率はめっちゃ減っています)→少年犯罪データベース 少年による殺人統計

 

 

こういう考えをする人って結構身近にいますよね。もしかしたらというか、もしかしなくても自分もその考え方をしているかもしれません。

ある社会問題についてのディベートをすることになったらとりあえず「それは心の荒廃が原因で、教育制度がなっていないからいけないのです」とか適当ぶっこいとけば頭良さそうに見えてしまうんだから不思議なものです。

 

今の社会はそれが見過ごされてしまうほどに「心でっかち」な人が多いなあと思います。こういった背景もあって、精神論説教大好き人間が蔓延っているのかもしれません。

 

でも、心の問題なのは事実じゃんという人もいそうなので、他にも例を挙げておくと、飲酒運転は心の弱さがいけないんだ!(実際は、酒を飲んで記憶をなくしたり、気を大きくしたりしている飲酒者に心の弱さを解くよりも、その友人に止めさせる方が効果的)

学歴が悪いのは勉強しなかったのがいけない!努力しない心の弱さだ!(実際は遺伝子が学力に与える影響、文化的資本の差、予言の自己実現による教育格差など様々な要素が関係している)

などなど、調べれば調べるほどきりがありません。

 

じゃあどうやってこれから社会問題について考えていけばいいのでしょうか。

早い話がきちんと調べてからしゃべるっていうのがいちばんの解決策だと思います。当たり前ですけど、意外と調べたらすぐ出てくるものなんですよ!

 

例えば、いじめの傍観者について挙げておきます。

傍観者は冷淡だ。心の問題だ。と思う方はぜひ、このWikiを見てください。これを読むだけでも心だけでなく、「状況」の問題もあるとわかると思います。

ja.wikipedia.org

 

 

見れば分かる通り、人の心は弱いもので状況次第でいくらでも悪人と思われる行動をとるんですよね。

 

これを機に、社会問題についてだけでなく、会社の同僚や部下のミス、エラーについても今一度「心でっかち」で考えていないかどうか見つめ直してみてはいかがでしょうか。

ちゃんと話を聞いてデータを集め、問題が起きた「状況」を見直してみると思いもよらないところに原因があったりするものですよ。

 

よく知りもせず、考えなしに心のせいにばかりしているとそのうち馬鹿にされますよ!

「それは感想ですよね」の画像検索結果

て。