消費欲消費
幸福なんて、薬物一つで簡単に手に入るじゃないか。
それなのに、幸せになるため♥とかいって、今を我慢するだなんて馬鹿げているとは思わないか?
だから俺は、貯金をしない。努力もしない。
目の前の欲しいものを買い、好きなことに時間を使う。
消費こそが俺の生きがいだ。
だが、しかし……。
どうしよう!!!
もう金がない!
金がなくては消費ができない!!
\貯金しとくんだった!/
借金も考えたんだが、どうにも他人の金だと消費した時の幸福感が半減するんだよな。
自分の腕をリスカするのが楽しいのに、他人でやるのはちょっと違うだろみたいな。別に血とかグロさ求めてるわけじゃないだろ的な。そんな感じだ。
他人の金では消費ではなくて、代行という感じなんだ。わかるか!?
というわけで、借金さえできないでいる俺は大変困っている。困っているのだが、しかし、けれども、我慢だけは絶対にしない!!
俺はニートになっても、40歳独身実家暮らしになったとしても消費をし続けると誓ったのだ。
だから、この自分の矜持と向き合い、何をどう消費すれば、我慢することなく気持ちいい気分になれるのかを考えた。
で、考えに考えた結果。
モノを売った。
特に洋服は有り余っていたから助かった。大した金にはならなかったけど、15着売って1着の服を買えるなら満足だ。
俺にとって服は買った時点で消費を終える。
着るという行為には別になんか興奮しないのだ。だから、今までも普通に女ものの服も下着もいいね!と思ったものをとにかく買っていたし、売ることに対しても全く抵抗感がなかった。
これは他人にはあまり理解されないのだけど、推しに投げ銭するのとおんなじ感覚だといえば少しはわかってもらえるだろうか。感情が動いたら金が動くんだ。
あー!!!可愛いパンティだーーー!!!お金投ーげちゃお!すぱちゃ★みたいな。
とまあ少し話が逸れたが、服を売ることに味を占めた俺は、他にもどんどん売ったった。
例えば漫画。アニメが好きだったから買ったけど、漫画コンプしたぜ、という充実感を得ただけで別に読んではいない。時間もったいないし。
次に、カップラーメン。これはオークションで売った。売り切れ続出!生産中止!みたいなネット記事に踊らされて近くのスーパーから全部買い占めてやろうとした結果余ったものだ。まあ、騙されていたわけだけど、勝った時に満足したからよし。
その他もろもろ、げろげろばあを売りに売り、
手元には大量、とまではいかないながらもそこそこの金が残った。
これで、また消費できる。我慢なんて一つもしていない。
やったね!幸せなんてこんなに簡単に買えるのだ。
ジリ貧、などという意見も当然出てくるだろうが、そういうやつにはこう言ってやるんだ。
\うるせえ、ブス!/
俺は我慢しないから人間関係にも容赦しないのだ。
煩わしいものは全部、遠ざけて、ひきこも…、は言葉が悪い。
一人勝ち、してやるのさ。