海と星空
今日はすごくいい天気だね。
ぬるい海の上でぷかぷかと浮かんでいると、お空の色はオレンジから黒に変わり、小さな星たちが、1つ、また1つと姿を見せるんだろうなあ。
それにはきっと海の底にいるお魚さんたちも感動して、みんな空を見上げるんだよ。
恋人魚さんたちはうっとりして、子供たちははしゃぎ回る。
そしておばあちゃんは亡き人を思うんだ。
2年間。欠かさずお夕食が飾られていた仏壇の前には、今はソファが置いてあり、入ってはいけない、思い出してはいけないという覚悟が感じられた。
幾つになっても、すこしずつ前に進んでいくんだね。
それでも時々、こんな夜には昔のことを思い出して、悲しいけれど、暖かくなるんだよ。
お空の上でも元気でやっているかなあ。
もうなんで生きているのかも分からなくなってしまったけれど、僕は今日も生きていくよ。
だから、精一杯やり切った後は頭を撫でて「よくがんばったね、生まれてきてくれてありがとう」ってたくさん褒めてね、約束だよ。
散らかったおもちゃを片付けるような憂鬱さをを感じる毎朝だけど、明日こそはちゃんと早起きする。頑張るぞ。