思春期と倦怠期

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【作られた真実】女性の方が早期退職しやすいカラクリを説明します!

こんにちは、小嶋です。

 

皆さんは、「女性は早期退職しやすいから採用されない」という統計差別を耳にしたことがありますか?

私は違う!過去の人のデータをもとに決めないで!という気持ちはすげえわかります。しかもその統計が作られた真実だとしたら尚更、腹が立つでしょう。

今日は、女性が早期退職しやすいという事実が作られているカラクリについて説明していきます。

第17図 年齢階級別労働力率の就業形態別内訳(男女別,平成25年)

(出典:内閣府男女共同参画局

 

残念ですが、このデータを見てもらうと分かる通り、本当に統計上では、女性の方が圧倒的に早期退職しています。

企業としては、せっかく育成した社員に辞められるくらいなら辞めにくい男性を雇おうと思うのは当然のことでしょう。でも、そうやってこの統計データをもとに男女差別をするからこんな統計が生まれてしまうんですよね。

 

どういうことなのか、モデルを使って実験してみましょう。

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まず、会社が6社があり、男女で合計8人いたとします。

会社には人気順があり、人気な会社から人が雇われていくとします。

しかし、会社は女性は早期退職しやすいと思っているため、男性を優位に採用していきました。そして男性が4人、女性が2人、残りの2人の女性は採用してもらえませんでした。

 

やがて、8人それぞれランダムで結婚し片働きが2組、共働きが2組でき、子供が生まれます。

子供を育てるためには、どちらかが仕事を辞めないと非合理な社会と仮定しましょう。保育園が空いてなく、育休も無理、そんな状態ですかね。

男女どちらがやめるかは、男女共に労働意欲が同じだと仮定して2分の1の確率とします。

 

すると、男性が3人、女性が1人、働き、残りの人が育児、家事を担当することで決定しました。

 

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そうすると、最終的に男性が4人に1人辞めて、女性が2人に1人辞めたことになります。

男性の早期退職率が25%なのに対して、女性の早期退職率は50%。ほらやっぱり女性の方が早期退職するジャーン。と会社がドヤ顔で言って来そうですが、これを見れば皆さんはお分かりですね。

 

あんたらのせいだろおおおおおおおお!!!!

 

と。

男女ともに労働意欲は同じだとしても、最初に統計差別をしたせいで、女性の早期退職率が上昇し、さらに差別される統計が作り出されるという無限ループ!!!

 

これじゃあ、男女差別がなくなるわけがありません。

 

このように、事前にこうなるはずだ、と予期したことが原因で本当にそうなってしまうことを「予言の自己成就」と言います。

銀行が潰れるかもって予言して、急いでみんなが引き出した結果本当に潰れるとか、

この子はよくできる子だからと予言して教育熱心になった結果ほんとうによくできる子になるみたいなのも「予言の自己成就」ですね。

 

じゃあ、この予言の自己成就による無限ループをどうすれば止められるでしょうか?

 

とりあえず「うちの企業だけでも女性をちゃんと採用しよう!」としてみますか?

でも、1つの会社が頑張っても、社会全体が変わらない限り女性が早期退職してしまうことに変わりはないため、せっかく雇った女性社員がすぐ辞めてしまい、結局男性社員をとらないと競争に負けますよね。社会的ジレンマってやつです。

 

なので、やはりよく言われていることですがワークライフバランスが鍵になると思います。

仕事していながら育児もできるならやめる必要がないため、早期退職率は下がるでしょう。

また、これは1つの会社から初めても効果があります。

会社の制度等でワークライフバランスが充実していると知られれば、長く働くつもりの社員が応募してくると推測できるため、会社内での早期退職者を減らすことが可能です。

 

きっと他にも色々やり方はあると思いますが、なかなか難しい問題で、僕の頭脳では手に負えません...。

 

それでも、僕もいつか結婚して、子供ができたときには、死ぬ気で家族が幸せになれるやり方を探そうと思います。勉強して、勉強して、勉強します!

 

もし今日の話題に興味を持った人もぜひ自分でも色々学んでみてください。社会を治す薬は見つからなくても、家族を救う薬ならきっと見つけられると思いますよ。

 

参考文献

 ↓わかりやすくて、本当におもしろからオヌヌメ

社会学入門 ─社会をモデルでよむ─

社会学入門 ─社会をモデルでよむ─

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 朝倉書店
  • 発売日: 2014/11/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)